ニケ日記

本日(11/20)、160の壁を突破しました。

配布様様やでホンマ

そんでもってレベルをグーンと上げて19章をクリア。20章に入りました。

ツイートをさかのぼると8月23日からゲームを始めたので、壁は約3カ月で突破できたことになるでしょうか。この壁に当たって停滞して辞めてしまう人もいるとのことで、とりあえずはその点における引退は回避したことになりますかね。まあ多分もう数カ月遅れたとしても辞めることはなかったとは思いますけど。

 

ガチャについて

現状の所持キャラがこんな感じです。

 

まあ言うことないっすね! 上振れ中の上振れだと思います。

マイレージがこんな感じでマクスウェルのコアを2つ交換したので、900回くらいガチャを回した計算になると思います。

通常募集はあんまりいい思いしてなくて、なんならピルグリムは1体しか引けてませんが、それでも超上振れと断言できます。その唯一引けたピルグリムがモダニアだったことと、特殊募集474回の中で目玉を10回? 引けたからですね。水着ヘルム2枚、A2、2B、ティア、ナガ、それと今回のレッドフードを3凸まで。まあ僥倖でしょう。特に今回のレッドフードは、なんかヤケクソみたいな超強化入ったこともあって、マイレージを使わずに3凸までできたことは本当に嬉しかったです。ティアナガ両方引けたこともわりかしスムーズにストーリーを進められた要因だと思います。

欲を言えばね! リターが欲しくてたまらないんですよね! フォラス……でしょ? お前フォラスだよな? 初期ウマ娘におけるスピキタでもいいわ。ミランダも弱いわけじゃないと思うんですが、とにかくB1の強いキャラがもう一人欲しいところですね。

 

色々ソシャゲは触ってきましたが、ニケのガチャシステムは断トツでいいなと思いました。天井持ち越しは言わずもがな最高だし、ウィッシュリスト、形だけでなくちゃんとうまみのあるフレンドガチャ、爆死してもモールドまでありますから。無凸でもしっかり使えるのも素晴らしい。ガチャに関しては、他のソシャゲも全部こうなんねえかなってくらい言うことないですね。

 

戦闘について

火力ですね! 

 

火力戦闘力火力戦闘力って感じ。良くも悪くもって点だと思います。時間制限がある以上、敵の攻撃をいなしながらじっくりテクく戦うことができないのはちょっと残念です。そうじゃなくても、敵のギミックにゆっくり対処するよりも、バカスカ殴ってさっさと倒しちゃわないとジリ貧になるってことは18-33でキャンプしている時に気が付きました。その反面、カツカツのリソースは全部強キャラに入れとけば間違いないってのはわかりやすくていいんですけどね。3分耐久するようなステージがあれば変わったのかな……それはダルいか!

 

ストーリーについて

ちょっと……と思う点はありますが、概ね楽しんでおります。

まず、そもそもの話なんですけど、ラピとアニスの個別ストーリーを見ておかないとお話になりません。

 

youtu.be

これ見て気が付きました。

 

この二人のストーリーを見ていない段階で「説明がねえ!」ってキレてたこともあって、それは本当にごめんなさいって感じなんですけど、それを抜きにしてもメインストーリーは大分尖ってる印象を受けました。

ストーリーの本筋は結構シンプルでわかりやすいです。基本的には与えられた一つの目標に対して成功したり失敗したりする過程で、主人公の部隊が雪だるま式に大きくなっていく事態に対峙しながら、地上奪還を目指していくという構図。

尖っていると感じるのはかなり練られた人物相関図に対して、主人公である指揮官のキャラクターがずーっとフワフワしたまんまだからなんじゃないかと思います。それでそのフワフワ加減のせいで割を食ってるキャラもそこそこいるんじゃないかとも。その代表格がシュエンをはじめとするミシリスのキャラクターであり、初登場でボコボコにされてたバーニンガム副司令であり、19章で出てきた指揮官の兄ちゃんであり……。

要は、主人公に敵対するキャラクターが必要以上に悪く見えがちになってないか? と思うんですよね。ここはぶっちゃけね、グラブルっぽいなと思うんですよね。……良い意味ではなく。

もちろん、ストーリーは面白いと思います。フルボイスも相まってテンポは凄くいいですし、要所要所で熱いシーンもちゃんとありますしね。だけど、欲を言えばやっぱり指揮官のキャラ造形は昔ながらの「流されがちだけど仲間(ニケ)は大事にする人」だけじゃもったいないなと思ってしまうんですよね。それがあの世界では特異なことだけになおさら。

例えば、主人公がなぜニケの開放に拘るのか。19章で地上奪還とニケの開放どちらが大切かの問いにわりかしすんなりニケの開放を優先したいと答えていましたが、普通に驚きました。どっちも大切とかじゃなくて、いつの間にか優先はそっちになってたんだ……。

もちろん類推は可能です。アニスのストーリーによればアークの実情をほとんど知らない指揮官にとっては、指揮官になる動機もそうですし、ニケと関わる比率が大きいことでニケのことが最優先になったということ。さらには、侵食によってマリアンを失ってしまったため、同じ思いをしたくないと考えたこと(これは言及がありました)。確かに、アンチェインドを利用して希望するニケをNIMPHから開放するという思想は尊ぶべきものだと思います。ただ、これだと片手落ちだと思うんですよね。

NIMPHを失ったニケは反乱を起こす危険性があるし、トラウマによって戦えなくなる可能性も秘めている。これはメインストーリーでも言及がありましたが、「メティスは善良なニケだったし、ラプラスはトラウマを乗り越えた」は結果論じゃないですか。もっと慎重に考えたうえで、できればNIMPHを失ったことで重大な事態になる例を出したうえで「それでもニケを開放したい」っていう風に考えて欲しいんですよね。これに限らず、マリアンを開かないことがアークにとってどれだけの損失になるのか、ということも。

エニックに対しての態度もそうで、あれだけ愛してやまないニケをトーカティブと内通して間引いていたにもかかわらず、「ふーん」みたいな態度だったじゃないですか。なんか……怒ったりとか、しないんですか? マリアンの侵食の原因ですけど……。モダニアを逃がした件でおあいこって感じなんですかね? 

そんな感じで、指揮官の記憶をはじめとして、敢えて情報を出さないようにしたり後出ししたりすることで、指揮官の行動にボヤーっと正当性を持たせようとしている気がします。自分のやったことのあるソシャゲからグラブルっぽいとは言いましたが、言い換えると昔のソシャゲっぽいところなんでしょうか。そこはぶっちゃけもっと考えるようにして欲しいですね。そっちの方が深みが出ると思います。

 

 

 

・・・

 

 

 

 

そんな感じで、楽しくやっております。

 

 

ストーリーに対して色々言っちゃったけど、基本は楽しいし、時間もあまり取られないので、長く続けられそうです。またしばらくしたら、進捗のメモがてらなんか書きます。

死噛 シビトマギレ 感想

 

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あまり見る人もいないと思いますが、一応注意はしときます。

 

 

 

 

 

シビトマギレ、超楽しかったー!

まず始めに、これだけははっきり言っときたいです。なぜかというと、超楽しかったんだけど……ちょっとうーんってところもあるよねというのが最初にクリアした時の正直な感想で、ネガティブなことを書くかもしれないから、前提としてこの気持ちが一番強いと言及しておきたかったからです。

しかしですね、隠しエンディングを見てそんな気遣い要らねぇかなという気持ちになりました。こちらのうーんポイントを把握したうえで、それを補完する内容になっていると思ったからですね。なので、大手を振ってもう一度言えます。

 

シビトマギレ、サイコー!

 

 

前作(正確には前々作)死印は数年前にプレイ済みです。何周もしたわけではないのでちょっとあやふやな部分もありますけど、ゲームシステム上の違いは置いといて、死印と比較して一番変わったなと思うのは難易度の易化だと思いました。即ゲームオーバーに繋がるデッドリーチョイスはほとんどなかったし、実際プレイしていてゲームオーバーになったのは最初のシビトからの手紙を無視して直帰したのと狛犬の赤い彼岸花に漂白剤かければいいんだ!と直行して霊魂足りなくなった2回だけでした。

同行者の生存ルートを踏むのも簡単でしたね。同行者の選択によって詰むことがなかったし、最初の華子の探索で牛乳付きモップが出てきたときはこれを使うと死亡ルートに進んじゃうんだろうなと思ったけどそんなことはなく、わかりやすいヒントまで出してくれたので、1周目では誰も死なせずにクリアすることができました。

この変更は好みが分かれるところではあると思いますが、個人的にはもうちょっと難しくてもよかったかなとは思いつつ悪い改編ではないと思いますし、いくつかの点から擁護もしたいですね。

偏差値2の自分でも気づいたことですが、今作の怪異はこれまでと違って因果応報を徹底していますよね。一部を除いて、今作の怪異の犠牲者は皆怪異に殺されるだけの理由がありました。これは死印やNGなどで見られた怪異の理不尽さをそぎ落として一般的な幽霊っぽくなったなぁと思うところですが、この改変によって八敷や印人たちがずけずけと怪異に踏み込んでいっても安易に死んだりしない理由の一つになっていると思いました(まあ大門は死にかけてたけど……)。舞台が同一の学校ということもあり、ボロボロと人が死んでいくと話に無理が出るのも予想できますし、復讐対象以外そこまで殺意の高くない怪異とゲームの難易度がマッチしているなーと思いました。

あと、これはアクロバティック擁護の自覚があるのですが、ゲームを難しくしすぎて、攻略サイトを見ながらプレイされる可能性を減らしたかったのカモ!? みたいなこともちょっと思いましたね。このゲームの白眉は何といっても最後の推理にあると思うので、あそこまでの道筋をあえて簡単にすることで唐突に突きつけられる超重大な選択を自分で考えてほしかったのカナ!? とか思いました。まあこれはアクロバティックですが……。

 

本編の感想に入りますけど、話として一番面白かったし力が入っているのを感じたのは最初の花子の怪異ですね。シビト以外の二つの怪異と違って怪異の発生がとても近く設定されているのもそうですし、怪異に被害者が一番臨場感を持って関わっているのが伝わってきました。カシマとコックリおじさんが伝聞などでちょっとぼやけて入ってくる情報があったのに対して、堀越から話を聞けたり手記で華子と堀越の行き違いを確認できたりと、「生の情報感」がとても楽しかったです。だからこそちょっとね~……、堀越どうにかして助けてやれんかったんかという気持ちがどうしてもね……。や、死にスチルが抜群に良かった(多分このゲームの被害者の中では一番)からいいってことにしますか! そうしましょう。

カシマとコックリおじさんも面白かったのは間違いないんですが、ぶっちゃけもうちょっと情報欲しかったな~っていうのは感じました。特にそれを感じたのはコックリおじさんで、「情報足りないっす」ってシビトから言われて八敷も「足りないけどしょうがない」って言いながら対峙する割にはサスペンシブアクトもあっさりしていましたね。事態を正確に把握できていないまま、なんとなくこれしかねぇだろって選択肢に誘導されてクリアしたような感覚でした(これは僕がバカなだけかもしれんが)。

あと、これは最後以外共通ですけど、生存ルートに進むための「より良い供養」がちょっとわかりやすすぎるような気がしました。ゲーム的な話ではなく、分かりやすく美談というか、これも怪異がより人間らしく復讐に終始していたからこそなのかもしれませんが。死印の生存ルートを踏むためのこれでいいのかな~とドキドキしながら選択する感じが薄くなったかなとは思いました。

 

……まあそんなのはどうでもいいですね! 最終章、「虫黴様は誰なのか」の推理が滅茶苦茶楽しかったので!

僕は選択画面で持ち物の情報とPCのメモを往復しながら20~30分考えて正解を選べましたが、そのくらいの悩ましい塩梅で情報を出してもらえたのが本当に楽しかったです。先入観にとらわれず、虫黴が二人の怪異であることに注目したらもっと確信をもって選ぶことができたのでしょうが、僕は当初みちほがミスリードである可能性にビクビクしていましたし、堂領と断定するには情報が少ないことにビビっていました。ちょっとその時のメモコピペします。

 

 

最終推理


堂領姫子

・安岡は堂領と話していて気が遠くなっている

・堂領はみちほが死んだのを見た後に「みちほは先生のことが好きだった」と発言している

・堂領は最初の華子の時も生存しているし、シビトの予告で生き延びている

・みちほの遺体を確認している 消えていてもよかったかもしれない

・坂本は堂領が八敷を好きなのではないかと疑っていた


絹川みちほ

・角田のもとにMKなる人物からメールが届いている。黒川充をファーストネームから呼ぶとMKで、絹川みちほもMKである ついでに虫黴もMK この時は二人とも生存

・8月まではカエルが好きな少女だったのに、時計塔で人形を見てからは虫が好きになっている →虫と黴に食べられたシビトと符合しない? いや、人形少女が二人の残留思念なら二人が助けてくれたとも取れる

・みちほは生前「堂領が先生に気があるのではないか」と発言している

・生活感のない部屋

・柏木愛のことを知っていた

・人形少女のことを疑っていた

・4章でのセイトカイの予告から生き延びていた

・鹿島に取りつかれたのに生きていた

・コロシテと言っていた

・怪異の情報を出してくれたのはこの子

・二人に対しては秘密(見えたビジョンまで)を話している


ゴスロリ赤少女

・みちほから正体はシビトなのではないかと疑われていた

・「私たちはあの日 虫黴に食われた」と発言している 2人いる?
 →私たち、が、みちほと堂領二人を指している可能性がある

・怪異に対するヒントをくれていたのはおそらくこの子

・「かわずは虫けらをはらう」とアドバイスをくれた →虫に詳しい みちほの可能性がある

・シビトが姿を変えたときにこっちも修復している

 


シビト(虫黴)

・何かを食べたことで力を増したと言われている

候補 堂領 坂本(第二候補) 真下 人形少女(本命)

 

 

 

いやー、今見返すと超重要な二人の痣と白髪について言及しとらんですね。

思考の流れとして、一番最初に疑ったのは堂領単体でした。なぜかというと、「みちほが八敷のことを好きだった」という情報が出てきたのがみちほが死んだ後で、しかも堂領の口から出てきた情報だったからです。

それまでは坂本が主に堂領が八敷に好意があるのではないかと疑っていたり、みちほからもそういった示唆があり、堂領が赤面するシーンもありました。それなのに、みちほが死んでからの堂領は八敷への好意というより、みちほから八敷への好意を伝えるシーンが多かったのを記憶しています。それどころじゃねえだろというのはもっともですが、堂領が虫黴だった場合、恋敵になったみちほを殺させて八敷を独り占めしようとしたと考えるのが一番腑に落ちました。みちほ単体がシビトだとあまりに露骨すぎるというのもありました。普通の話だったら絶対ミスリードですからね。

最終的に、人形少女の「私たちは虫黴に食べられた」という発言が決め手になりました。上のメモにもありますが、怪異を鎮めるためにヒントをくれていたのが人形少女だったと仮定すると、カエルのヒントをくれたのも決め手としてデカかったですね。

……という感じで、僕は最終推理を大いに楽しみました。終わり方も僕好みというか、「祈り」ってワードがね、ガン刺さりしましたね。そうだよね、八敷には「祈り」があるからみんな協力してくれるんだよね……。

 

あと、感想として外せないのは前作死印ファンに対しての手厚い、いや、手厚すぎるくらいのファンサービスですね。バンシーとつかさが全くのノータッチだったのはまあご愛嬌ですが、お前ら、印付けられたわけでもないのに死の危険がある調査を手伝ってくれすぎだろと。なんならレインコートで何人か死にかけているのにもかかわらず。

死印を通して育んだ友情と八敷に対する信頼がビンビンで良かったですね。なんたって八敷は死印初見ノーデス全員生存クリアを果たした腕っこき怪異ハンターなんですよ。そんでもって「祈り」があってともすれば怪異に連れていかれそうな危なっかしさもあると。そりゃお前、手伝うしかねえだろ! と気持ちよく命を預けてくれる印人との関係をお腹一杯堪能した後に、最後のパートナーとして選択の余地なく王道を往く真下と。もう満漢全席ですね。もし次作があっても絶対こいつらいてくれるっていう信頼感があって、死印好きとしてはここら辺は5億点でてました。

主に死印のファンからクラウドファンディングしてもらったっていうのも多少は影響があったりするんでしょうか。そこら辺はわかりませんが、「わかってんな~」って感じで嬉しくなっちゃいましたね。

 

 

 

ということで、貧弱な語彙で褒められるだけ褒めたつもりですので、ここからは個人的に残念だったところにも言及したいと思います。冒頭でも述べましたが、不満点の一番大きな点は隠しエンディングを見たことで解消されました。具体的にどこが不満でどう解消できたのか、あとはそれを踏まえた総評をしたいと思います。

 

不満点の一つ目は、不気味な歯集めがノイズになって話に入り込みにくかったことです。ゲームを有利に進めるため、なによりキャラクター情報を埋めるために是非とも全部集めたい気持ちになったのですが、怪異との対峙が近づくにつれ、残り1.2個の歯が気になってしょうがなかったですね。章が進むと取り直し出来ないので、取り逃しがないかと一度来たステージをA連打しながらグルグルするのを章ごとに繰り返していました。横スクロールで動けるようになって探索要素があったのは喜ばしいことですが、章をまたいでも後で取り直しができるような仕組みであったり、話のテンポを止めないような工夫が欲しかったなと思いました。

 

二つ目はBGMですね。どのBGMも雰囲気に合ったものだったとは思うのですが、印象に残るものがぶっちゃけ全然ありませんでした。最終盤で死印のメインテーマが流れたときにはそりゃぶち上りましたが、逆を言うとBGMでテンションが上がるような体験はそこだけだったかな……というのが正直なところです。

 

で、ここからが隠しエンディングを見て解消された不満点です。

 

一つは、死印キャラを丁重に扱ったのに対して、今作から出てきたキャラクターをぞんざいに扱っているように感じた部分があることです。堂領とみちほは魅力的なキャラクターではありましたが結果的にはシビトでしたし、なにより近衛と坂本に話のしわ寄せを全て負わせてしまっているように感じました。確かに、坂本にとって八敷は怪異という信じがたい物を追っているという名目で学校の闇をひたすら嗅ぎまわっている怪しい中年ですし、近衛からしたら「人は死んじゃったけど怪異は解決したから対応よろしくー」というどうにもならん怪異ハンターです。それぞれの立場から八敷に厳しい言葉を投げかけるのは至極当然です。しかし、ゲームは八敷視点で進みます。印人メンバーはわかってくれる一方で理解のない対応をしてくる二人に対して、あまり好印象を持つことができなかったのは間違いありません。

 

二つ目もこれに関連する不満なのですが、「結局、八敷誰一人として救えてなくね?」ということです。今回はある意味一貫して怪異の復讐譚なので、救えなかったことに対する引け目は感じにくいように作られているとは思います。大勢の人を虫黴の呪いから救ったのも事実でしょう。ですが、結果としてシビトから予告された被害者をだれ一人救えませんでした。虫黴が好き放題やって最後に救われて終わるという話ともとらえられます。これはちょっとどうなのかなーと正直思いました。だからこそ、せめて行き違いで予告の対象にされた堀越は助けるようにできなかったのかなと。他の被害者と違って頑張れば和解を導くこともできたように見えただけに、怪異は救えるけど人は救えませんでしたは怪医家としての活動に早速陰落としてねえかと思うところでした。

 

というのが、通常のエンディングを見た時の不満でした。そのため、はいドンピシャ織り込み済みですとばかりに回収される隠しエンディングは滅茶苦茶いいなと思いましたし、上手いなと思いました。

 

偏見を振りかざしてきていた坂本にも良心を感じることができましたし、土壇場で八敷を追い詰める役割を担わされた近衛も、生徒を想う純粋な気持ちと、八敷に対する感謝を示したことで再び魅力のあるキャラクターとして再着地に成功したと思います。えっそういう感じなんだ……と若干嫌い寄りになりかけた僕の気持ちを引き戻してくれました。なにより、堂領とみちほが生存したことで「八敷は腕っこき怪医家として仕事に成功した」ことになりますし、理不尽により殺された二人を生き返らせることで今作の怪異(の被害者)の一貫性が取れたのもグッドポイントです。

……とそれっぽく話しましたけど、魅力的な堂領とみちほが生きているってことが単純に嬉しかったっすね。二人の記憶が戻るところとか、たまんなかったっす。

 

 

ということで、隠しエンディングを見たうえで話の不満点が解消されて冒頭の感想です。

ただ、一つ危惧することがあって、もし続編やDLCが出たとして、通常エンディングと隠しエンディングのどちらを正史として扱うのか、というのは非常に気になるところですし、それ如何では評価が上下しそうです。

いや、わかりますよ? 死を重く扱う死印シリーズにとって、一度死んだはずのキャラクターが生き返ってしまうというのは甘い着地であることは間違いないですし、だからこそシークレットのエンディングなんだと思うんですよ。通常の祈りで終わる話も好きですしね。だけど、今作を通じて八敷は誰も救えなかったというのはあまりにも辛すぎますし、二人がこれから印人メンバーに加わって一緒に調査してくれたりしたらシンプルに嬉しいっす。いいじゃないですか、怪異の残り香を持つ少女たちが仲間に加わるって、なんか面白い話作れそうじゃないっすか。ベジータが仲間になったくらいの気楽さでね、どうか、隠しが正史で頼むよ頼むからさ……。

 

 

長々とオタク特有の早口でまくしたてましたが、シビトマギレ、すごく楽しみました!DLCが出たらもちのろんで購入しますし、次作を作ることになって再びクラウドファンディングが行われたりしたら今度こそ参加して貢献したいですね。……常時金欠ですが2万くらいまでなら!

 

 

最期になりますが、

 

 

 

頼むから隠しを正史としてくんねえかな……。お願いだから……。

 

 

 

 

感想

星の巡礼者」をpixiv版で一回、こちらはざっと読んで、改めてvipでじっくり1回読んできました。

感想を伝えるにあたって、まず言い訳をしておきたいことがあります。それは、この話に込められているものの中で僕が読み取れたのはほんの一部であって、それも自分の経験に照らし合わせた解釈が大半を占めるということです。自分なりに物語を解釈すること自体は普通のことだと思うけれど、「元SS書きであり、元モバマスデレステユーザー」という点から、当時の創作とかモバマスの思い出を勝手に引き合いに出して解釈した部分が多く、作品の感想というよりは自分語りをしてしまうシーンがあると思います。僕の思い出に基づくモバとかSSへの決めつけが、くしゃぽいさんに不快な思いをさせたり首をひねらせることもあると思いますがご容赦いただきたいです。

また、自分の不勉強で作中に出てくるものの中ではっきりわからないこともありました。
参考にしたとツイートされた作品を読んでいないため、どの部分を参考にしているのか、あるいはパロディとして入れたシーンに対して「これはなんなんだろう……?」と野暮な疑問を抱いたシーンがあるはずだということと、特に前半の設問に素で答えられないところがあったということです。

感想に入ります。

前述したように前半はわからない点が非常に多く、最初に読んだときは失礼ながら「これってモバマスでやらなくてもよかったんじゃないの?」とさえ思いました。
その見方が変わったのは、中盤Pと藍子が猫を追って夢の中の世界に入り、そこで藍子に酷い言葉を投げてしまって藍子が別の夢に移動してしまったシーン。また、その後に来る設問の掲示板(vipと解釈しました)に投稿された小説に囚われてしまった人のエッセイを読んでからです。浅学な僕にとってこの二つがこの話を自分なりに解釈する唯一の手掛かりであり、ほかにも無数にある示唆を無視してもこれに当てはめて考えるしかありませんでした。

つまり、
Pとは現在の自分自身のこと
したがって藍子は現在の自分が見るモバマスそのもの
アイコはかつてハマりにハマったモバマスの姿
黒猫は情熱
亡くなってしまったおじいさんはかつての自分
博物館は過去の記憶(これは言及があったはず)

こういった風に置き換えて読むことができる、というか自分はこうとしか読めないと思いました。
この解釈は一般的ではないと思います。なぜなら、僕の経験を勝手に当てはめたところが非常に大きいからです。

つまり、「SSが好きで自分で書いたりもしてみたけれど、どうやら自分には才能がなく、またそれを認めたうえで努力を続けるだけの根性もなく、なんとなく疎遠になって今に至る」ことと「モバマス(あるいはデレマス)はかつて大好きだったものだったが、飽きが来たり他のコンテンツに目移りする中で次第に距離ができてしまった」という自分の経験を投影させてしまったなと思っています。

そういったフィルターを通すと、この話は「かつて好きだったものに改めてもう一度正面から向き合う」話に見えると思いました。

話の中で、黒猫(情熱)は中々つかまりません。祖父の遺作(自分の書いたモバマスSS)の中でアイコと一緒にいたはずの黒猫はいつの間にか消えて、昔の写真(つまりモバマスを好きだったころ)に一瞬だけ顔を見せます。次に会えたのは博物館(自分の記憶)で、より深い夢の中へ入っていき、そこでやっとPは黒猫の声を聞くことができる。この一連の流れからラストに亡くなった祖父に言及するシーンは「元モバマスSS書き」として読むと凄く感慨深いシーンでした。

自己を客観視するなんて野暮なことはせず頭を悩ませて一心不乱にSSに向き合っていた自分はもう戻ってくることはないし、かつてと同じようにモバマスにどっぷりとつかることもできないけれど、そんな思い出を忘れたい過去のようにぞんざいに扱うことはできない。もう一度それらとちゃんと向き合いたい。……という気概を感じました。このSSを読んで一番惹かれたところはこの部分で、前半で思っていた「これはモバマスじゃなくても」という気持ちはここで吹き飛びました。これはくしゃぽいさんがモバマスで書いたからこそ意味がある話です。

まあこれはちょっと過大解釈っていうか、SSを書きながら大きな悩みを抱えていた(と僕は思っています)くしゃぽいさんと昔から交流があったからこそ出た不純な見方かもしれないけど……。

vipはもう下火という言葉は生温いくらいに過疎になっているし、モバマスはサービス終了が決まり、デレステもかつての勢いを維持できているかと言われればそんなことはないでしょう。pixivは流行の物を書くかどうかで閲覧数からいいねの数から何から何まで露骨に差が出てしまう媒体で、その中でモバマスのシリアスな長編SSというのはどれほど読んでもらえるか計算できない部分があると思います。

……でもやるんだよ! モバマスが好きだから、SSが好きだから、かつて憧れたSSみたいに全力で向き合って書くんだ! 

という気持ちを、半ばこじつけながらも僕は感じました。この点が本当に素晴らしかったです。

(閲覧数とかモバマスの流行の話は私の主観であり、また失礼なことを言っている自覚があるのでこの点で不快に思われましたら全力で謝罪いたします。本当に申し訳ございません)

最後に、これは余計な話ですが、僕は猫ちゃんばっかり見てたので仮タイトル「猫を巡る冒険」もいいなーなんて思いました。

お世辞抜きにこの話を読めて良かったなと思っています。本当にお疲れさまでした。

 

 

 

 

 

二乃 みんな(→二乃) 感想

五月 感想 - Rinda9v

一花 感想 - Rinda9v

四葉 三玖 感想 - Rinda9v

 

二乃見てきました。最高でした。一言で言えば文句なし。こういうのでいいんだよの詰め合わせセット。あぁ~いいなぁ~と思ったところを羅列します。

 

・付き合ってから呼び方が変わっている

・二乃と付き合うにあたって、姉妹同士で殆ど揉めなかったと言及している(原作の二乃の頑張りが評価されている)

・照れずにイチャイチャしている

・どのルートでもあった、姉妹会議で「なにかおかしいけど上杉さんにも問題あるんじゃない?」というくだりがなく、二乃自身で解決に向かっている

・二乃が惹かれたのは金太郎なんじゃないかという問題に、(見ているこっちもそうじゃないとわかりきっていたとしても)ちゃんと向き合って解消している

・二乃の全盛期、バイクシーンのオマージュがある

 

二乃は頑張ってたし報われてもいいよねという気持ちが前面に出た過不足なしのシナリオだったと思います。特に、釣り合ってないんじゃないかと悩みだした風太郎に自ら理由を聞きだすところは姉妹と比較すると顕著に二乃の特徴が出ていましたね。二乃スキーとしていいところ全部出しましたという内容に大満足です。

 

 

 

 

 

 

併せて、みんな√から最後二乃も見てきました。

 

みんな√の感想は一言で「困惑」です。このゲームの最も尖った話で、ある意味ではみんな√がこのゲームを買う一番の意義になるのかなと思います。

面白い・つまらないの評価ができないような作りでした。でも、それが製作者の意図なんだろうな……と深読みしてしまうほど、個別ルートとは毛色の違う話でしたね。

 

※ガッツリネタバレ

 

ゲーム画面には「みんな」と書いてありますが、正確には「みんなを選ばない」話なんですよね。それも、特別な理由があるわけではなく風太郎の優柔不断ということにされてしまう。

まずこの点が意外なところで、僕は個別ルートを全員一周した後に解放されるみんな√は「みんなを選ぶ」話なのかなと想像していました。ですが、実際は「風太郎は誰も選べなかった」という罪を抱えながら沖縄に卒業旅行に行くことになります。

そして、これは意図的で間違いないですが、大筋は同じにしたうえで決定的な差異を描写していきます。卒業証書を貰ってお礼を言われるカットがない、マルオが出てこない、らいはが旅行に同行しない……。個別√と同じところを見つける方が難しいくらいですが、共通しているのは「個別√と違って明らかに楽しそうではない/楽しくない」という点です。そんなクソみたいな旅行を経て、最終的には1人を選んで告白させられます。僕は風太郎ポイントガン上げして二乃に告白しましたが、ノーマルエンドがどうなるかは想像に難くなく、グッドエンド自体も「これでいいのかな」という後味を残すものになっていました。

これはどういうことなんだろうと終わってから考えましたが、「ハーレム√なんぞ許さないよ」という製作者からのメッセージは間違いなくあると思いました。細かく言えば、後夜祭終了時に誰も選ばないなんて選択は許さないということです。

この√において風太郎は「何故誰も選ばなかったのか」を全く論理的に説明してくれません。それはつまり、誰も選ばない時点で風太郎に絶対的な非がある、ということです。五等分に関して連載時にどういう反応があったのかは知りませんが、別に誰も選ばなくてよくね的な感想でもあったのかなぁと邪推してしまうくらい、この√は誰に向けているのかよくわからない話でした。

誰も選ばないことを選んだのに最後には告白相手を選択されることも「じゃあ後夜祭の後に告白すればよかったよね」という話になりますし、ハーレム√を妄想している人・想像してこの√を選択した人(俺)、あるいはそういった二次創作に対するアンチテーゼを感じました。

これを書いていて段々腹が立ってきたのですが、個別ルートを見てから解放される話として、なんでこんなもの見せられなきゃいけないんだというのが正直な感想ですね。「私たちは真剣に五等分の花嫁を作っているのだから、後夜祭で誰も選ばないなんて選択肢は糾弾するし、ハーレム√なんかもってのほかだ」ということなのだと受け取りました。そもそも選択肢に置いてきたのはそっちなんだし、こんなの最後に見る話じゃねえなと思いました。

 

ヒートアップしてきたので終わりです。総合すると結構楽しいゲームでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

四葉 三玖 感想

五月 感想 - Rinda9v

一花 感想 - Rinda9v

 

四葉、三玖√を見てきました。正直に言ってしまうとそこまで好きな話ではありませんでしたし、五月一花と比べるとそこまで書きたい話がなかったんじゃないかと邪推してしまいました。四葉√に関しては私が原作を読んでいた時の色眼鏡込みの評価であると思っているのですが、三玖√はシンプルに微妙だったと思います。

 

まず、四葉√に関して。

原作の流れを意識させられるようなポイントが多かったですね。姉妹に気を使って風太郎と恋人らしく振る舞うことを遠慮する四葉に対して、やきもきする姉妹。焚きつけるために二乃と三玖がちょっかいを出して、ようやく恋人らしくなってきたところでマルオ襲来という流れ。

二乃と三玖が頑張っているのを我慢して見ていて、最終的においしいところを持っていく……というのは自分でもかなり意地の悪い言い方だと自覚していますが、リアルタイムで原作を読んでいた時の「二乃か三玖に頑張ってほしいけど、四葉になりそうだなぁ~」という気持ちを思い出さずにはいられませんでした。なので、この点に関しては、四葉を応援していなかったから出てきた感想だと思います。ただ、話の大半が遠慮する四葉と行ききれない風太郎の構図になっていたのはどうかと思いますし、マルオが来るのもぶっちゃけよくわかんなかったですね。卒業旅行に親が様子を見に来るってシンプルに野暮だと思いますし、そこで交わされた会話も「別に今やんなくてよくない?」って感じてしましました。マルオに交際認めてもらうのに尺使うくらいなら五月√みたいに四葉と仲を深める描写をもっと入れてほしかったです。

 

三玖√も四葉と似た部分が多いなと思いました。風太郎を避けるような流れですね。ただ、前半は面白かったです。ここも原作と似ているなーと思った部分ですが、何を考えているかの説明があまりなかった四葉に対して、三玖はモノローグで早々に説明があります。風太郎がオオカミになるかもしれないと聞いて、恥ずかしさと心の準備ができていないから避けると。ここまではギャグ調で面白かったと思うのですが、それを最後まで引っ張られるとめんどくせぇなぁというのが真っ先に出た感想です。というか、話の中盤で一度ちゃんと仲直りしてるんですよね。わだかまりも消えて、ここからはちゃんとイチャイチャしてくれるんだろうなと見ていたら、手をつなぐくだりでまた三玖が避けるようになったのにはズッコケました。しかも、それを見ていた姉妹は7:3くらいで風太郎が悪いんじゃないかみたいな流れになって、その都度風太郎が詰められてるんですよね。基本風太郎視点で進むゲームなので、三玖の妄想が原因だってわかってるのに何度も「なんかしちゃったんですか?」みたいな話振られるのはストレスでした。あと、「突然マルオが来た」に通ずる部分があると思うんですが、こっちでは「突然カップルコンテストが始まった」んですよね。特殊シチュやる前にちゃんとイチャイチャしろと両方に言いたいです。

 

残すは二乃とみんな√のみになりました。話の流れとして「様子がおかしい」が共通でイキスギ一花五月イカナスギ三玖四葉で自分の中の評価がパックリ分かれているので、二乃は二人ともイキスギだからOKになっていることを期待します。

 

 

 

 

 

 

一花 感想

 

五月 感想 - Rinda9v

 

一花√見てきました。全体を通して大きな起伏はなく単体で見たときにすごく面白いストーリーというわけではなかったけれど、一花・二乃・三玖あたりは原作であらかたやりつくして負けた部分があるので、ifストーリーとして一番にイチャイチャを見せる方向性なのかなと思いました。また、前周に見た五月との違いが顕著に出てて面白いなと思いました。

 

五月見たときに「風太郎に選ばれた時の引っ掛かりを解消する」ことがテーマにあるのだろうなと書きましたが、一花が周囲を騙してヒロインレースに勝とうとしたことは流石に特大ガバすぎたのか直接語られることはありませんでしたね。あれはグリグリされるとあまりに痛い傷跡だし、一花のファンも勘弁してほしいポイントだと思うので。

ただ、なかったことにするなんてことはなく、シナリオの端々から「これで勘弁してください」的なところがあって、そこは面白いなと思いました。

具体的には、

・一花が風太郎の告白を受けて「風太郎くんおかしいよ」と反応するくらい自分が選ば  

 れることはないと思っていた

・元々の関係性はあるにせよ、二乃と三玖が若干納得いってないように見える

 特に二乃は「今更2人の関係に文句があるわけじゃないけど──」というセリフがあり、負けるにしたってよりによって一花に!?!? くらい思ってたのかもしれない

 

あとは一花が倒れて1日看病することになることですかね。本編でも一花は風太郎への気持ちを一人で抱え込みすぎた結果嘘をつくようになったと記憶していますが、今回は仕事を抱え込んだ結果として体調を崩すことになります。一花は自分の責任だから皆は予定通り旅行を楽しんでほしいと言いますが、結局「一花が心配だから」と早々に帰ってきて一花と時間を過ごす。本編で真っ先にヒロインレースから脱落してしまった一花を想起させておいて、今度は姉妹全員で支えていく。この流れが一花シナリオで一番良かったと思いました。ここまでやってもらっちゃ文句言えないですよね。

五月と比較して、五月の時には他の姉妹は背中を押しつつニヤニヤしてるシーンが多かったですが、一花の時は「ちょっとやりすぎでは……」みたいな反応してるのが面白かったです。

 

次は四葉やります。

 

 

 

 

五月 感想

「映画五等分の花嫁 君と過ごした五つの思い出」手始めに五月√を見てきました。

 

原作を読んでたのはだいぶ前だしなんなら四葉に決まってからちゃんと読んでないし映画も見てないしでヒョロヒョロの感想になるけどユルシテ。

※ガッツリ内容に触れていきます

 

ざっくりした感想としては、結構ちゃんと作ってるなと思いました。

ヒロインを最初に決める方式だと、観光地に行ってイチャイチャしましたで終わるパターンも考えられますが、このゲーム(少なくとも五月の話)はある程度原作の内容を踏襲したうえで「もし五月が選ばれていたとしたら若干引っかかる部分」についてちゃんと触れて解消しようという意図があるのかな~と感じられました。

 

五月って他の4人と比べてヒロインの面ではあんまり印象に残ってないんですよね。どちらかというと勉強だったり母親のエピソードを担当する物語全体のまとめ役っていう印象が強かったです。だから、キャチコピーの都合上5人の中から選んでくださいという流れにはなったけど、正直五月と一花は選ばれることはないだろうなと思っていました。

ゲーム内でも言及がありましたが、風太郎とは「尊敬できる友人」という関係が収まりよく見えていたので、冒頭で風太郎に告白されて喜びよりも困惑が勝る反応をしたり、付き合った後も本当に風太郎のことが好きなのか悩むシーンがあったりするのは良かったですね。そこらへんは、ゲーム内で出た「私とあなたの恋の形は、これから一緒に作っていくものなのでしょう」というセリフに集約されていると思います。あと、このセリフ見て「あぁ、やっぱ原作では五月と結ばれる√はそんな考えられてなかったのかな」と思いました。

 

少し気になったのは風太郎が結構性格違って見えるところ(特にキス失敗のくだり)だけど、まぁそこは気にしても仕方ないですね。尺の問題もあるし、付き合っといて受け身だとじれったいのは間違いないと思うので。これはゲームの感想とは関係ないんだけど、風太郎は結構好きな方で、恋愛に限らず自分の未熟なところをきちんと認識したうえで「でもわかるようになりたいんだ」って真摯に向き合うところは他のラブコメ漫画の主人公と比べてもちょっと出てる部分じゃないかと思いますね。

 

次は一花行く予定ですが、多分やばいと思います。マニュアルに乗ってるキャラ紹介の文面には「風太郎への想いから姉妹たちを傷づけたことに後悔し、悔い改める」なんて書いてあります。あれマジでビビったから悔い改めて欲しいところです。